Maydo Journal #007

「地方は遅い」「都会は速い」──よく聞く言葉です。
確かに、東京にいると情報の流れも人の動きも早く、決断やアクションのサイクルが短いように見えます。豊岡のような地方都市で暮らしていると、物事がゆったり進む瞬間もあります。ひとつの合意形成にかかる時間などは、都会と比べて時間もかかる。今までのやり方を変えることを受け入れる土壌がないというのもあるでしょう。

でも、この「スピード感の違い」をただのデメリットとして捉えてしまうと、地方で挑戦する意味を見誤ってしまいます。むしろ、地方でこそ大事にすべきスピード感があります。それが、「作業の速さ」よりも「仕掛かりの早さ」です。


みなさん、こんにちは。Maydoの森下です。僕の記事を初めて見ていただいた方は、ぜひ自己紹介ページもご覧になってください!

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目次

  1. 地方にいても届くオファー
  2. スピードは「役に立つための準備」から生まれる
  3. リスペクトを持ちながらも、スピードを落とさない
  4. 速さよりも“仕掛かりの早さ”

地方にいても届くオファー

僕自身、豊岡に拠点を移し、会社を立ち上げてからまだ間もないですが、ありがたいことに声をかけてもらえる機会が増えてきました。豊岡市内の事業者からの相談もあれば、大阪や東京から「一度話を聞かせてほしい」と問い合わせが届くこともあります。最近はレザーの産地、姫路市に伺うことが増えました。

これは、「地方にいるから仕事が来ない」という思い込みを壊してくれた大きな実感です。インターネットやSNSがある今、物理的な距離は昔ほど致命的ではありません。むしろ「地方にいる」という文脈そのものが、個性になっていると感じます。

ただし、そこに甘えてはいけない。せっかく遠くからオファーをもらっても、「地方だから動きが遅い」「準備が整わない」という印象を持たれてしまえば、すぐに信頼は失われてしまうのです。


スピードは「役に立つための準備」から生まれる

じゃあ、どうすればいいのか。
僕が意識しているのは、仕掛かりの早さです。

「レスポンスを早く返す」ことはもちろん大事ですが、それ以上に大切なのは「すぐに仕掛かれるように準備しておくこと」。例えば、相談をもらったときに、すでに自分の中で「どう聞くか」「どう答えるか」「どこまでサポートできるか」という引き出しを持っているかどうか。

その引き出しが多ければ多いほど、相手にとって“役に立つスピード”を発揮できます。
単に早く返すだけではなく、「お、それならすぐにこんな形で進められますよ」と言えるかどうか。ここに信頼が生まれます。

だから僕は、豊岡の中での関係づくりにも、都市部からのオファーにも、できる限り仕掛かりを早くすることを意識しています。


リスペクトを持ちながらも、スピードを落とさない

もちろん、地方で仕事をするときは「人との関係性」を大切にする必要があります。都会のように短期決戦で物事を進めるのではなく、きちんと信頼を積み重ねながら進める。ここを軽視してしまうと、地域の中で浮いてしまいます。

だからこそ、リスペクトを持つことは前提です。そのうえで、相手にとって役立つためのスピードは落とさない。このバランスがとても大事だと感じています。

「速さよりも仕掛かりの早さ。」

リスペクトを持ちながらも、「この人はちゃんと動いてくれる」という印象を与える。地方で挑戦する僕たちに求められているのは、まさにこのスタンスなのだと思います。


速さよりも“仕掛かりの早さ”

地方は確かに、都会ほどスピードが速くない部分もあります。でも、それは必ずしもマイナスではありません。じっくり信頼を築きながら、一つひとつの関係性を大事にできる環境だからこそ、意味のあるブランドを育てられる。

大事なのは「仕掛かりの早さ」です。
まずは動く。まずは応える。その積み重ねが、「地方でも頼れる存在だ」と思ってもらえる力になります。
常に僕の持論は「GIVE and GIVE 」です。

都会の速さに引け目を感じる必要はありません。地方にいるからこそできる準備があり、地方にいるからこそ生まれる仕掛かりの早さがあります。

そしてそれが、僕が豊岡で会社を立ち上げて挑戦する理由でもあるのです。

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