• Maydo Journal #011

    Maydo Journal #011

    地方都市である豊岡に移住して、もう5年。
    地方で暮らし、地方で仕事をしながら、
    東京の企業や、海外のパートナーともつながっている。

    気づけば、いつも「ローカルとグローバルの間」に立っていた。
    でもよく考えると、それは今に始まったことではなく、
    ずっと自分の中にあった“アイデンティティ”だったのかもしれません。

    みなさん、こんにちは。ブランディングカンパニーMaydoの森下です。僕の記事を初めて見ていただいた方は、ぜひ自己紹介ページもご覧になってください!

    https://note.com/embed/notes/n44dd574f49ba

    目次

    1. ローカルでも、グローバルでもない「間」にいた。
    2. 豊岡という場所で、再び「間」を生きる。
    3. “翻訳”としての仕事。
    4. “場所”ではなく、“意識”が世界をつなぐ。
    5. 豊岡から、世界を静かに見つめる。

    ローカルでも、グローバルでもない「間」にいた。

    若い頃、イタリアに住んでいたことがあります。
    ヴェローナ、シエナ
    歴史ある街並み、職人の手仕事、文化を大切にする暮らし。
    そこには、“意味のある時間の流れ”があった。

    同時に、東京や出張でよく行っていた、NY、LA、上海、ミラノでの生活では、スピードや効率、そして多様性に触れる日々。
    どこにいても、「これが正解」という生き方はないと感じました。

    だから、帰国してからも、
    「どこに属するか」よりも「どう在りたいか」で動いてきた。
    ローカルとかグローバルという言葉に惑わされず、
    その“あいだ”にいる感覚を大切にしてきたのです。


    豊岡という場所で、再び「間」を生きる。

    今、豊岡で暮らしていると、
    過去に海外で感じた“間”の感覚が、また戻ってきます。

    この街では、文化と産業、自然と都市、昔と今——
    あらゆるものがゆるやかに交差している。
    まるで、世界の縮図のように。

    朝は鞄職人と話し、
    昼は東京の企業とオンラインミーティングをし、
    夜には海外のブランド戦略を練る。

    同じ一日の中で、ローカルとグローバルを行き来する。
    そのリズムが、今の自分にはとても自然です。


    “翻訳”としての仕事。

    僕にとってブランディングとは、
    「意味を翻訳する仕事」だと思っています。

    地方の文化やものづくりの価値を、
    世界や次の世代に届く“言葉”や“かたち”にする。

    逆に、グローバルで得た思想やデザインの視点を、
    地方の現場に持ち帰って根づかせる。

    どちらかに属するのではなく、
    その“間”を自由に行き来しながら、価値を再構築していく。
    その姿勢こそ、Maydoという会社の根っこにあります。


    “場所”ではなく、“意識”が世界をつなぐ。

    ローカルか、グローバルか。
    その二項対立で語られることが多いけれど、
    本質的には“意識”の問題だと思うんです。

    たとえば、
    豊岡にいながらも世界と対話できる。
    東京にいても、地元の文化を深く理解できる。
    AIが進化した今、場所の制約よりも、
    「どんな問いを持って生きるか」が重要になってきている。

    だから僕は、
    ローカルでも、グローバルでもなく、
    その“間”であり続けたい。

    すべての境界を、意味のあるかたちで横断しながら、
    自分のスピードとリズムで、世界を編み直していく。


    豊岡から、世界を静かに見つめる。

    最近、ふとした瞬間に思うことがあります。
    海外にいた頃よりも、今のほうが“世界”を近くに感じている、と。

    それは情報量やテクノロジーのせいだけではなく、
    「どこにいても、自分の軸を持てる」ことに気づいたから。

    この街の静けさの中で、
    これまでの経験や学びがすべてつながっていく。
    その感覚が、たまらなく心地いい。

    ローカルとグローバルの間。
    その曖昧な場所にこそ、
    これからの豊かさがある気がしています。

  • Maydo Journal #010

    Maydo Journal #010

    豊岡に来て、気づけばもう5年が経ちました。
    この街に来る前は、地方に住むということに、どこか“スローライフ”的なイメージを持っていました。
    「ゆっくり暮らす」「急がずに生きる」
    そんな言葉が、地方の象徴のように感じていたんです。

    でも、実際に暮らしてみると、少し違いました。
    確かに、都会のような“ノイズの多い速さ”はない。
    だけどその代わりに、「意味のある速さ」が生まれていく感覚があったんです。

    みなさん、こんにちは。ブランディングカンパニーMaydoの森下です。僕の記事を初めて見ていただいた方は、ぜひ自己紹介ページもご覧になってください!

    https://note.com/embed/notes/n44dd574f49ba


    目次

    1. スピードを落としたら、むしろ速くなった。
    2. コミュニティよりも、関係性の深さを。
    3. 「仕掛かりの早さ」が、地方のチャンスを広げる。
    4. 豊岡で磨かれていく「速さの感性」
    5. おわりに

    スピードを落としたら、むしろ速くなった

    豊岡に移住して最初の頃、仕事のスピードをどう保つか不安でした。
    打ち合わせの数も減り、刺激的な出会いも都会に比べれば少ない。
    「このままでは取り残されてしまうんじゃないか」
    そんな焦りもあったのを覚えています。

    でも、時間が経つにつれて、考え方が変わっていきました。

    「動く」こと自体に追われていた都会のスピードよりも、
    “なぜ動くのか”を考える時間がある今のほうが、
    結果的に“仕掛ける”スピードが上がっている。

    本当に意味のあるものに集中できるようになったことで、
    準備も、行動も、成果も、むしろ加速していったんです。


    コミュニティよりも、関係性の深さを。

    豊岡に来て感じたのは、
    「広くつながる」よりも「深くつながる」ことの大切さ。
    イベントやプロジェクトを重ねるうちに、
    “地域のつながり”という言葉の本質が少しずつ見えてきました。

    それは、“誰かに会うために動く”というより、
    “意味のある出会いに向けて動く”という感覚。
    一見、ゆるやかに見えるけれど、
    実はすごく速い。
    目的が明確だから、余計な迷いがない。
    先回りして、準備しておくと、すごく喜ばれる。


    「仕掛かりの早さ」が、地方のチャンスを広げる。

    地方で仕事をしていると、
    「スピード感がない」と言われることがあります。
    でも、本当は“速く動く”ことよりも、
    “早く仕掛かる”ことの方がずっと大切なんです。

    準備を早く整えて、
    必要なタイミングで打てるようにしておく。
    この“仕掛かりの早さ”があるかどうかで、
    結果の出方が大きく変わる。

    地方であっても、いや、地方だからこそ、
    この「早さの質」を意識することが求められる時代だと思います。

    よく言われる「ぶん投げ」的なことに疲弊する方も多いと聞きます。
    そんな時は、指示を待つのではなく、幾つも新しいパターンを準備しておくとうまく進みます。徹底的にギブをしていくというスタイルです。


    豊岡で磨かれていく「速さの感性」

    都会のスピードに慣れていると、
    最短距離で結果を求める癖がついてしまう。
    でも、地方にいると、
    遠回りの中にこそ意味があることに気づく。

    地元の人との信頼関係を築く時間、
    ゆっくり発酵していくようなプロジェクトの流れ、
    一見“遅い”ようでいて、
    実は深い速度で世界が動いている。

    「ゆるやかに、速く。」
    この5年で自分の中に根づいた言葉です。
    焦らず、止まらず、意味を持って動く。
    そのバランスを掴めた時、
    地方からでも、どこまでも届くスピードが生まれると思っています。


    おわりに

    「地方に行くと、スピードが落ちる」
    そんな先入観を持っていた過去の自分に、今ならこう言いたい。

    “速さ”は、場所ではなく「意識」から生まれる。

    焦らず、意味をもって、仕掛かる。
    それが、地方で挑戦を続ける僕のスタイルです。